医療保険の保険料や保障額の相場は?年齢別・性別・世帯年収別に解説!

医療保険を選ぶ際には、年間保険料をできるだけ抑えながら、必要な保障をしっかり確保することが大切です。本記事では、医療保険選びの参考として、医療保険を含む生命保険の年齢別・性別・世帯年収別の支払い相場や保障額の相場をわかりやすく紹介します。さらに、保険料を抑えるポイントや、基本的な保障についても丁寧に解説しますので、ご自身やご家族に合った医療保険選びにお役立てください。

保険料の相場

医療保険など各種保険の保険料は、家計に大きく影響する重要な要素です。ここでは、公益財団法人生命保険文化センター「2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査」をもとに、まずは医療保険を含めた生命保険の支払い保険料の平均的な相場を紹介します。

なお、本章でご紹介するデータには、かんぽ生命、簡易保険商品、JA、県民共済・生協等を含んでいます。

【年度別】平均年間払込保険料(個人年金保険含む)

まず、世帯全体で生命保険(個人年金保険を含む)に支払う平均的な年間保険料は35.3万円(2024年)です。
2012年から2024年にかけての推移で見ると、年間払込保険料の相場は年々下がっているといえます。

平均年間払込保険料(推移) 2012年 416,000円 2015年 385,000円 2018年 382,000円 2021年 371,000円 2024年 353,000円

【世帯主年齢別】平均年間払込保険料

次に、世帯主年齢別の年間保険料の相場は以下のとおりです。年齢ごとに金額の差はありますが、全年齢のうち40代~50代の年間払込保険料が最も高い傾向にあります。

年齢 平均年間払込保険料
29歳以下 32.2万円
30~34歳 29.8万円
35~39歳 31.2万円
40~44歳 37.4万円
45~49歳 36.8万円
50~54歳 38.2万円
55~59歳 40.7万円
60~64歳 34.3万円
65~69歳 35.4万円
70~74歳 34.5万円
75~79歳 30.8万円
80~84歳 28.2万円
85~89歳 25.3万円
90歳以上 32.6万円

【世帯年収別】平均年間払込保険料

続いて、世帯年収別の年間保険料の相場は以下のとおりです。年収が高いほど、支払い保険料も増加する傾向にあります。

世帯年収 平均年間払込保険料
1,000万円以上 55.4万円
700~1,000万円未満 39.9万円
600~ 700万円 未満 33.5万円
500~ 600万円 未満 32.2万円
400~ 500万円 未満 25.2万円
300~ 400万円 未満 25.3万円
200~ 300万円 未満 24.4万円
200万円未満 25.2万円

保障額の相場

保険料と同様に、保障額の相場についてもご紹介します。

【世帯主年齢別】医療保険給付金額相場

医療保険の疾病入院給付金(日額)について、年齢ごとの相場は以下のとおりです。

年齢 医療保険給付金額相場
29歳以下 8,800円
30~34歳 12,300円
35~39歳 10,200円
40~44歳 10,200円
45~49歳 9,800円
50~54歳 10,600円
55~59歳 10,000円
60~64歳 10,300円
65~69歳 8,800円
70~74歳 9,300円
75~79歳 9,400円
80~84歳 7,200円
85~89歳 5,500円
90歳以上 12,300円

ここまで世帯主年齢や年収別の相場をご紹介してきましたが、参考までに単身者の性別の相場もご紹介します。
医療保険の疾病入院給付金(日額)について、性別の相場は以下のとおりです。大きな差ではないものの、男性のほうが女性よりもやや高い日額給付を求める傾向にあるようです。

【単身者性別】医療保険給付金額相場

日額
男性 1万円
女性 7,900円
  1. 公益財団法人生命保険文化センター「2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査」

医療保険の適正な金額と保険料負担を抑えたいときのポイント

医療保険を選ぶ際には、単に保険料の安さだけではなく、ご自身やご家族の収入と保障内容のバランスをしっかりと考えることが重要です。

ここでは、適正な金額の見極め方と、少しでも保険料の負担を抑えるためのポイントをご紹介します。

年収に占める保険料の割合は?

医療保険にかける適正な金額は、ご自身の健康リスクや家族構成によっても変化します。しかし、先ほどご紹介した公益財団法人生命保険文化センター「2024(令和6)年度 生命保険に関する全国実態調査」の調査結果からは、年収のおよそ5%~10%前後が平均的な割合のようです。年収ごとのおおよその割合は以下のとおりです。

【年収に占める保険料割合(世帯平均)】

世帯年収 年間払込保険料 年収に占める割合
1,000万円以上 55.4万円 約5.5%
700~1,000万円未満 39.9万円 約4.8%
600~ 700万円 未満 33.5万円 約5.2%
500~ 600万円 未満 32.2万円 約5.9%
400~ 500万円 未満 25.2万円 約5.6%
300~ 400万円 未満 25.3万円 約7.2%
200~ 300万円 未満 24.4万円 約9.8%
200万円未満 25.2万円 約12.6%
  1. 「1,000万円以上」は1,000万円、「200万円未満」は200万円で算出しています。

「支払い保険料が適正かどうか」と迷ったときは、年収に占める保険料の割合も1つの目安です。世帯年収ごとの平均的な割合を知っておくと、家計に無理のない範囲で必要な保障を確保することができます。

保険料の負担を抑えたいときのポイント

給付金額や保障内容を手厚くすると、保険料が高くなり家計への負担が増えることもあります。そんなときは、次の観点から見直してみましょう。

民間保険を選ぶ際の工夫

  • 定期型保険を選ぶ
    一定期間のみ保障する定期型は、終身型に比べて保険料が抑えられ、ライフステージに応じた加入・見直しもしやすいです。

公的制度の活用

  • 生命保険料控除を活用する
    支払保険料に応じて所得控除を受けられるため、税金の負担が軽減されます。
  • 高額療養費制度を活用する
    公的医療保険の対象範囲であれば、医療費が高額になった際でも自己負担額の上限が設定されているため、家計への負担を和らげることができます。

貯蓄による蓄え

  • もしものための費用を確保しておく
    予期せぬ病気や失業などに備えて自らでまとまった費用を確保しておき、保険への加入は必要最小限にとどめるという方法もあります。貯蓄ではカバーできない部分の保障のみを保険で確保することによって、保険料の出費も抑えられます。

このように、民間保険、公的制度、貯蓄をバランスよく組み合わせて活用することで、必要な保障を確保しながら保険料の負担を抑えることができます。それぞれについて基本的な点を理解して、適切に活用しましょう。

押さえておきたい医療保険の基本

適切な医療保険を選ぶためには、保険料や保障額の相場だけでなく、基本となる保障内容をしっかり理解することも重要です。ここでは、主契約に含まれる入院保障と手術給付金の仕組みについて確認しましょう。

主契約(入院保障)の基本

医療保険の主契約には、主に以下の保障が含まれます。

  • 入院日額(入院1日あたりの給付金)
  • 入院一時金(一定の入院期間ごとに支払われる給付金)

また、近年は入院期間の短期化が進んでおり、厚生労働省「令和5年(2023)患者調査の概況」によれば、退院患者の平均在院日数は28.4日となっています。そのため、日帰り入院や短期入院にも対応している保険を選ぶとより安心です。

  1. 厚生労働省「令和5年(2023)患者調査の概況」

手術給付金の基本

手術給付金には主に2つのタイプがあります。

(1)金額が一律で決まっているタイプ

この方式では、対象となる手術を受けると、どの手術でも事前に定められた一定の金額が支払われます。

例えば「入院給付金日額 × 20倍」と約款で決まっている場合、日額5,000円の契約なら10万円、日額1万円の契約なら20万円が支払われます。どんな手術でも給付金額が明確でわかりやすいため、保険選びが初めての方も安心です。

(2)手術の種類によって金額が異なるタイプ

こちらは、手術の種類によって給付倍率が変わる方式です。

軽度な手術には倍率が低く、重大な手術には倍率が高くなるため、実際の負担により近い保障を受けられます。たとえば、入院給付金日額1万円、20倍設定の手術を受けた場合、20万円が給付されます。手術が重大になるほど、倍率が高くなる設定が一般的です。

さらに、手術給付金の給付対象についても注意が必要です。例えば、日帰り手術は商品によっては対象外とされる場合がある一方で、対象内でも入院手術と同等の保障が付くものや、外来手術は倍率を低めに設定しているものなどに分かれます。そのため手術給付金の給付対象や給付内容については、約款でよく確認することが重要です。

このような「入院日額」や「手術給付金」という基本の保障に加えて、多くの医療保険は複数の特約を自由に組み合わせることができます。こうした仕組みを活用することで、あなたのニーズや家族構成、ライフステージに応じた「ぴったりの保障」を確保することができます。参考までに、以下に代表的な特約を記載します。

  • がん診断一時金特約
  • 三大疾病特約
  • 先進医療特約
  • 長期入院保障特約
  • 女性疾病入院特約

まとめ

医療保険は、病気やケガによる突然の出費に備えるための強力な手段です。万一「自分が病気になり働けなくなってしまった」あるいは「子どもがケガをして仕事を休まざるをえなくなった」といった状況でも、経済的なサポートとなり、家族の生活や家計を守ってくれます。

ただし、保険料が家計を圧迫するようなことがあっては本末転倒です。医療保険を選ぶ際には、保険料が家計に無理のない範囲で、必要な保障がしっかり確保できることが重要なポイントです。

本記事では医療保険に限ったデータではないものの、医療保険を含む生命保険の年間保険料や保障額の相場についてご紹介しました。保険料の負担を抑えるための工夫や、医療保険の基本とあわせて、ご自身やご家族にとってベストな医療保険を選ぶ際の参考にしてください。

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